冬至(とうじ)は一年で最も昼が短く、夜が長い日ですね。
今年2018年の冬至は12月22日です。
私は毎年12月22日だと思っていたので、実は違う年もあるのをご存知でしたか?
また、一番昼が短いといっても、冬至の日の出や日の入りの時間、つまりどれくらいの日照時間までは知らない人が多いと思います。
さらに冬至ではゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べる習慣がありますが、その由来についても知らない人が多いようです。
今回は
- 冬至は毎年同じ日でないって本当?
- 2018年冬至の日の出・日の入り・日照時間について
- 冬至のゆず湯やかぼちゃの由来について
など冬至について詳しく紹介します。
この記事を読んで多くの人に教えてあげてくださいね。
冬至とは?2018年12月22日だけではない?
2018年の冬至は先ほども紹介したように12月22日(土)です。
この冬至は単に昼が一番短い日というだけではなく、じつは「二十四節季」のひとつで、立春から22番目に数えられる暦です。
※二十四節季とは1年を24に区切って季節を分けた考え方
今年は12月22日が冬至ですが、冬至の次の小寒(しょうかん)の前日までの期間を冬至と呼ぶ場合もあります。
小寒は毎年1月5日ごろですが、2019年の小寒は1月6日なので、
そして私が勘違いしていたのが、
「冬至は毎年12月22日なのだから、今年はいつ?なんて知りたい人はいないでしょ」と思っていたわたしは本当に無知でした・・・。
実はおよそ4年に1回は12月21日が冬至という場合もあります。
このおよそですが厳密には4年に一回ではないからです。
前回12月21日だった年は2016年で、
2000年以降、冬至が12月21日だった年は
- 2000
- 2004
- 2008
- 2012
- 2016
と確かに4年に一度になっています。その後も
- 2020年
- 2024年
- 2028年
と4年ごとの間隔なのですが、その次は2032年ではなく、2028年の翌年の2029年なのです。
そして2032年も12月21日ですが、2033年も12月21日なので、
2028年以降は
- 2029年
- 2032年
- 2033年
- 2036年
- 2037年
と4年に一度ではなくなっています。
ちなみに1955年以前は12月23日が冬至の年もあったり、2200年代に入るとまた冬至が12月23日となる年も表れます。
詳しくはこちら
なぜこのような違いがあるのかというと、1年が厳密にいうと365日ではないからです。
つまり365日+端数があるためです。
なぜ端数があるのかというと、地球の公転が一定ではないからです。
実は地球の公転はズレながら回転して移動しているので、毎年同じ場所に戻ってこないことがあるからです。
そして公転だけでなく、地球の自転にもズレがあるため、端数が出てしまうわけです。
冬至の日にち計算式で導くことができますが、かなり面倒で大変です。
ですが、計算しなくても「2018、2020」など年号を入れると一発で冬至の日だけでなく、1年間の二十四四季を計算してくれるサイトがあります。
とても便利ですね。
まあ、それでも冬至のズレは1日で、中秋の名月のように毎年全然違う日というわけではないので、それほど困ることもないのですが、このようなことを知っている人はいないので、友人や知人などに自慢げに説明をしてみましょう。
冬至の日の入りと日の出の時間は?
冬至は昼が最も短い日ですが、だからといって太陽が一番早く沈むというわけではありません。
私が住んでいる神奈川県は
12月22日の日の入りは16時33分ですが、
最も早い日の入りは12月5日と6日の16時28分です。
これは日の出が22日が6時46分で6日が6時36分と冬至のほうが日の出が遅いからです。
日照時間は
- 12月5日が9時間52分
- 12月22日が9時間47分
となります。
となると夜が14時間近くあるのですね~。
それだけ日照時間が短くなれば寒いわけです。
東京は神奈川とほぼ一緒ですので、
では全国的にはどうなのかというと
日の出 | 日の入り | 日照時間 | |
札幌 | 7:03 | 16:03 | 9時間 |
大阪 | 7:01 | 16:51 | 9時間50分 |
那覇 | 7:13 | 17:43 | 10時間30分 |
※2018年の日の出・日の入り時刻
これを見ると同じ冬至といっても札幌と那覇(沖縄)では1時間30分も違うのですね。
これは北に行けば行くほど日照時間が短く、気温が低くなるという証になります。
このように冬至は夜が一番長く寒い時期なので、この時期にカゼをひかないようにと昔からの風習があります。
冬至に行われる風習と由来について
ゆず湯に入る風習と由来
冬至にはゆず湯に入る風習がありますが、その由来には2つの説があります。
まず冬至は昼が一番短い日ですが、それは「冬至から先は日が長くなる」と考えられますね。
古くから世界各地では「冬至を太陽が生まれ変わる日」ととらえ、冬至の祝祭が盛大に行われていました。
日本でも、冬至を境に太陽の力が再びよみがえってくることから、
「陰が極まり再び陽にかえる日」という意味の「一陽来復(いちようらいふく)」といって、冬至を境に運が向いてくるという考えが広まりました。
冬至から運を向上させるために、「ゆず湯」に入って身体を清めたのですが、冬至はお風呂に入る風習はなく、お風呂に入ること自体が「お清め」の意味を持ち、禊(みそぎ)の意味を込めてお風呂に入るようにしたそうです。
ゆずの香りは「邪気を払う」という意味があるので、「一陽来復」という意味のある冬至に合わせて「ゆず湯」に入るようになったという説があります。
もう一つの説は語呂合わせです。
冬至と同じ読み方で湯治(とうじ)があります。
※湯治:温泉に入って病気などを治療すること
そしてゆずは「融通(ゆうずう)がきく」、つまり「ゆずがきく」という意味で、
「冬至(湯治)にはゆず(湯)がきく」となったという説です。
このような2つの説がありますが、
ゆず湯の始まりは江戸時代の大衆浴場でお客さんを呼ぶためにお風呂にゆずを入れたと言われています。
もちろんゆずは単なる語呂合わせというだけで使われたのではなく、
ゆず湯には
- 血行を促進して冷え性を緩和
- 体を温めて風邪を予防
- クエン酸やビタミンCによる美肌効果
- 芳香によるリラックス効果
といった効果が実際に期待できるので、現代にもその風習が続いているのです。
ゆず湯に入るときは1個、2個ではあまり効果がありません。
また輪切りにしてお風呂に入れたほうが効果があります。
ですが、それだとぐちゃぐちゃになりやすいので、洗濯ネットなどに入れてからお風呂にいれましょう。
かぼちゃを食べる風習と由来
冬至には運盛りの食べ物といって「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。
その代表が南瓜(なんきん)=かぼちゃというわけです。
運盛りの食べ物
- 南瓜(なんきん)=かぼちゃ
- にんじん
- だいこん
- れんこん
- うどん
- ぎんなん
- きんかん
とありますが、これらを「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれていました。
また、「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復の願いが込められていました。
ではこの冬至の七種の中でなぜかぼちゃを食べるのが一番広まっているのかというと
かぼちゃを漢字で書くと南瓜(なんきん)となりますが、運盛りのひとつであり、陰(北)から陽(南)へ向かうことを意味しています。
またかぼちゃは
- ビタミンA・C・K・E
- 鉄分・カルシウム
- βカロテン
などが豊富で実際にカゼの予防に効果があります。
寒い時期はカゼが流行りますが、昔の人はかぼちゃにカゼの予防があるとわかっていたのでしょうね。
このように冬至にはゆず湯に入って、かぼちゃを食べる風習が伝わりました。
実際に2つとも効果があるのでぜひ試してみてください。
まとめ
- 2018年の冬至は12月22日
- およそ4年に一度12月21日の時がある
- 冬至の日照時間は札幌と沖縄で1時間半も違う
- 冬至にはゆず湯に入り、かぼちゃを食べて元気になりましょう
冬至の時期はお仕事をされている方は年末の一番忙しい時期だと思います。
太陽のパワーは感じられませんが、その分ゆず湯に入ってかぼちゃなどカゼを予防してくれる食べ物を食べてくださいね。
そして冬至を境に運が向いてくる「一陽来復」を信じて、どんどん年末から年明けに向けて運を向上させていきましょう。